社長コラム
絶対に知っているギリシャ神話の名前
2022年4月 1日掲載
世の中には、その語源を知らないけど誰でも普通に使っている言葉がありますよね。
その一つに、「アキレス」という言葉があるのをご存じでしょうか。
元々は、ギリシャ神話に出てくる英雄「アキレウス」からとった言葉。
神様と人間の間に生まれた出自を持つ「英雄」という肩書を持つアキレウスはお父さんがプティア王ぺーレウス、お母さんがテティスという海の女神でした。
女神であるテティスは不死でしたが、人間の血を引く英雄は不死ではありません。
そのため、彼女が行ったのがなんとおぞましい実験。
「生まれた子供をすぐにたくさんの水を張った大釜に投げ入れて不死かどうか確かめる」
そうしてたくさんの子供が溺死し、それを知ったぺーレウスがあわてて止めた赤ちゃんがアキレウスだったのです。
しかし、その後もテティスは不死にこだわります。地下を流れている「ステュクス」という川に浸かると不死を得られるという話を聞いた彼女は、これまたびっくりする方法でアキレウスに不死を与えます。それは、
「逆さづりにして頭から川に漬ける」!すごい話です。
しかし、なぜ逆さづりにしたってわかるのか?
テティスが掴んでいたのは踵の後ろの部分。そこだけ水に浸からなかったのでアキレウスはトロイア戦争で踵を射られて死んでしまうからです。
そこで、アキレウスの唯一の急所の部分を、彼の名を取って今ではだれでも知っている「アキレス腱」という箇所になった、という話なんですね。言葉一つにも壮大なストーリーがあるんだと感動させられます。
...そういえば今月はなんでこの題材なのか?
私はいま時空を超えてアキレウスの経験を味わっています。
病院のベッドから天井を見上げ、そこに古代ギリシャの雲一つない空を想像するのです。
そうです。私はアキレス腱を切りました。
アキレウスじゃなくて良かった?と命あることに感謝です(笑)