社長コラム
真夏の夜の夢5 〜急転 オカルトへ〜
2021年11月 1日掲載
20年以上前の夏の悪夢の続き、まだまだ続いております(汗)。どうかお付き合いを。
昼間に思いつく限りの悪夢対策を行った私。 今は「悪夢対策」というのもバカバカしくて書いていて笑ってしまいますが、当時の私はそれどころではありません。
あの恐ろしい光景をなんとか打開しようと必死でした。
一番初めに見た夢は、上からの視点でした。しかし、夢が続いていくうちにその視点はどんどん少なくなり、私は実際にその世界に存在する視点で夢を見ていたのです。
臨場感満点の悪夢。これほど怖いものはありません。
そんな悪夢を見る時間を少しでも減らそうと、午前2時まで頑張りましたが、ついに
瞼が閉じてしまいます。すると、待ってましたと言わんばかりに悪夢が始まるのでした。
二階事務所で窓のブラインドを人差し指と中指で開ける私。
曇天の夕方に車は一台も走っていません。
その代わり、道路の真ん中に横たわる"かさぶたに覆われた死体"の数々。
もはや、伝染病はパンデミックを引き起こし、亡くなった方を収容する事もできないまま野ざらしにされているのです。
「こんなに酷くなってる...」
昼間の対策など、全然役に立たない事がわかり呆然とする私。
ふと、道路の遠くから一人の小さな女の子が走ってきました。
必死になって走ってくる彼女の後ろからは、なんと!"
かさぶただらけの死体が大勢追いかけてくるではありませんか。
嫌いなホラー映画でいつか見たことのある光景!
追いつかれて嚙まれたら、あの子もゾンビになってしまう!"
とっさに一階におりて事務所のドアを開けます。
「はやくこっちに!」女の子も私に気づいて、両手を前にして必死に走ってきます。
あと5メートル。3メートル!やった!間に合った!と思った瞬間。
道路わきに横たわっていた死体が足を掴み、女の子は噛まれてしまいます。
目の前で一瞬にしてゾンビに変わった彼女は突き出した両手で私を襲ってきました。
「声にならない大声を出してドアを閉める」と同時に、大声を叫びながら起きる私。
汗をびっしょりかきながら、鳥肌が立っています。
時計を見ると、午前3時。 寝付いてから一時間しか経っていない事に愕然とします。
興奮しているのと、この続きを見るのが怖くて、もはや寝ることができませんでした。
この夜から、私は寝るのが恐ろしくなり、2晩ほど徹夜することになったのでした。
(まだ続く)