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社長コラム

真夏の夜の夢(1)

2021年7月 1日掲載

巷では「ゾンビ」が流行っているのだそうですね。映画やゲーム、アニメでもゾンビ物と呼ばれるジャンルが定番として確立しているんだそうです。

ゾンビとは、死体が蘇った状態を指し、多くが腐乱したまま人間に危害を加えるというイメージがついていますが、調べてみるとルーツはアフリカのコンゴの神様「ンザンビ」にあるようです。不思議な神様としてまつられており、コンゴの住民がハイチに奴隷として移動してきた際にアメリカに伝わったのだとか。

近年、映画でのゾンビは魔法や呪術ではなく、科学実験やウィルス感染、寄生虫などで爆発的に増えるという設定があります。ゾンビによりかまれたり、傷を負うと、その人もゾンビになるというイメージが定着しています。

と、ここまでが今回の枕になります。
これからは、身の毛もよだつ実話を皆さんにお話ししましょう。
忘れもしない24歳の夏、私は体験したのです。
1週間続く苦しみの夜を...。

それはまだ私がこの会社に来る前のこと。チーズ会社を辞めて、柏市にある某ガス会社へ丁稚奉公に出ていた時の事です。東京に一度でいいから住んでみたいと思っていた私は、JR北千住駅の駅前にアパートを借りました。場所はかの有名な「グランドキャバレーハリウッド北千住店」から奥に入った小道をさらに分け入った中にある、さびれたアパートの1階。ベランダと呼ばれる仕切りはなく、お隣に住んでいるのは、おそらく「垢すりエステ(そのころは韓国エステなどとも呼ばれていました)」の従業員さん達。洗濯物を干すたび、お隣にショッキングピンクやイエローのレオタードが干されていたのが丸々見えてしまうという環境でした。

そんな中、ある夏の夜に事件が起こります。
泊まりの仕事が終わり、夕方ガラガラの常磐線上りに乗り込む私。乗車率が異常なほど高いことで有名な常磐線は私のいるホームとは反対車線でした。とても疲れた私は北千住駅を降り、駅前の「森永ラブ」のハンバーガーを買いました。キャバレーの電飾がアスファルトを赤く染めて、疲れた体はその赤に溶かされそうになりながらも家へ到着。銀色のノブも赤く光り、鍵穴はぼんやり黒に滲んでいました。

夏の間は、このお話、続きそうです(笑)。

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